男女でハゲる原因は違う？！女性の主な薄毛原因と対策方法まとめ

女性の主な薄毛原因と対策方法・1

瀰漫(びまん)性脱毛症

瀰漫性脱毛症とは、女性の薄毛原因として特に多い症状です。発症すると頭髪が全体的に薄くなります。少しずつ症状が進行するため、発症してもすぐに気づかない場合があります。

主に40代以降の更年期に発症する症状で、加齢による女性ホルモンの不足やストレス、過度なダイエットや間違ったヘアケアなどが原因で発症すると考えられています。生活習慣の改善やストレス発散、育毛剤や育毛シャンプーの使用などの方法で症状を治療します。

粃糠(ひこう)性脱毛症

使用しているシャンプーが体質に合わなかったり、食生活の乱れにより体調が乱れることなどが原因で頭皮環境が悪化した場合に発症する症状です。粃糠性脱毛症を発症すると、大量に発生したフケが毛穴を塞いだり頭皮に炎症を起こすことが原因で、前頭部から頭頂部にかけての部位を中心に徐々に薄毛の症状が進行します。

粃糠性脱毛症を治療する場合は食生活を改善したり、病院やクリニックなどで抗ヒスタミン剤やステロイド外用剤などを処方してもらいます。

分娩後脱毛症

分娩後脱毛症とは、出産後に一気に髪の毛が抜け落ちる症状です。髪の毛にはヘアサイクルという周期が存在し、「成長期」「退行期」「休止期」という3つの時期を繰り返します。そして、主に髪の毛は成長期に成長を遂げて休止期に抜け落ちます。

しかし、妊娠中はエストロゲンやプロゲステロンなどの女性ホルモンの分泌量が増加するため、本来は休止期に入り抜け落ちるはずの髪の毛の成長期が維持され、本来よりも長期間、頭皮に残ります。

しかし出産後にエストロゲンやプロゲステロンの分泌量が正常に戻ると、成長期が維持されていた髪の毛が、一斉に休止期に突入して抜け落ちるため薄毛になります。通常は出産後に6ヶ月程度が経過すると自然に頭髪が元の状態に回復します。

しかし分娩後脱毛症による薄毛を気にしすぎると、ストレスが原因で円形脱毛症を併発する場合があるため注意が必要です。

女性の主な薄毛原因と対策方法・2

牽引性脱毛症

三つ編みやアップヘア、ポニーテールなどの頭皮に強い負担がかかるヘアスタイルを長期間続けた場合に、髪の毛の生え際や分け目などで薄毛が進行する症状です。治療するためには頭皮に負担のかかるヘアスタイルをやめて、頭皮マッサージを行って頭皮の血行を改善する必要があります。

円形脱毛症

円形脱毛症は、免疫機能に関わるリンパ球の異常が原因で起きる自己免疫疾患や強いストレス、アレルギー疾患などが原因で発症する場合がある脱毛症です。円形脱毛症を発症すると「脱毛斑」という10円玉や500円玉程度の大きさの円形の脱毛が起きます。

そして、脱毛斑が1つの場合を「単発型」、複数の場合を「多発型」と呼びます。また、生え際から蛇が蛇行したような形で脱毛する症状を「蛇行型」と呼びます。さらに全ての髪の毛が抜け落ちる「全頭型」や全身のすべての毛が抜け落ちる「汎発型」などの重い症状も存在します。

症状が軽度の場合にはステロイド剤や抗ヒスタミン剤、塩化カルプロニウムやミノキシジルなどの育毛剤を使用して治療を行います。しかし症状が重い場合は病院やクリニックで局所免疫療法や雪状炭酸圧抵療法などを行う必要があります。

脂漏(しろう)性脱毛症

脂漏性脱毛症とは、頭皮で皮脂が過剰分泌されることが原因で発症する場合のある脱毛症です。皮脂は汗と混じり合い皮膚の表面に天然のバリア機能を作り、頭皮を外部の刺激から守る役割を果たします。

しかし、食生活の乱れや過剰なストレスが原因で起こるホルモンバランスの異常や、頭皮環境を清潔な状態に保たなかった場合、または使用しているシャンプーが体質に合わなかった場合などに頭皮で皮脂が過剰に分泌されて、脂漏性脱毛症を発症する場合があります。

症状を改善するには、魚介類や豆類などのビタミンB群を豊富に含む食品を積極的に食生活に取り入れたり、体質に合ったシャンプーを使用することが大切です。特にアミノ酸系界面活性剤が使用された育毛シャンプーなど、洗浄力が強すぎないシャンプーを使用することが大切です。

また、脂漏性皮膚炎を併発している場合は、自己判断で育毛剤を使用すると症状が悪化するため注意しましょう。